この記事は以下のような悩みを持つ人に向けて書いています。
- 顧客から「メールが届かない」という問い合わせが多い
- キャリアメールへの到達率が低くて困っている。理由が知りたい
- キャリアメールにメールが届かないときの対策・予防策が知りたい
スマートフォンの所有率が9割弱となっている昨今、Webメールやgmailを利用する人が増えています。しかし、キャリア間のキャリアメールの持ち運びが可能になったこともあり、使い慣れたキャリアメールを使い続ける人も一定数います。
ただ、配信者側から見るとキャリアメールはアドレスが合っていても送信エラーになったり、特定のアドレスだけが突然エラーになったり、メールの到達が極端に遅れたりなどのトラブルも多いのが現状です。
特にステップメールなどを配信する場合、配信タイミングが非常に重要なので頭を悩ませている人は多いでしょう。
そこで本記事では、キャリアメールの概要と配信エラーになる原因と対策を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
キャリアメールの基礎知識
キャリアメールとは、携帯電話の通信事業者が提供する電子メールサービスのことです。
携帯3大キャリアと呼ばれる「docomo・au・softbank」のアドレスは携帯電話を所有した経験があれば、だれもがひとつは見たことがあるアドレスでしょう。
- @docomo.ne.jp(docomo)
- @ezweb.ne.jp(au)
- @softbank.ne.jp(softbank)
現在は上記3種類に加えて、auのサブブランド「UQ mobile」、softbankのサブブランド「ワイモバイル」、楽天モバイルのキャリアメールなどもあります。
- @uqmobile.jp(UQ mobile)
- @ymobile.ne.jp(ワイモバイル)
- @rakuten.jp(楽天モバイル)
キャリアメールのドメインは信頼性が高いため、迷惑メール扱いされにくいという特徴があります。また、端末に保存したメールデータをパソコンから確認できないので、セキュリティ面でも危険が少ないといえます。
キャリアメールにメールが届かない原因
キャリアメールのアドレスに自社メールが届かない主な原因は以下のとおりです。
- 迷惑メールとして扱われるケース
- キャリアブロックによるケース
- RFC規格に違反しているアドレスを使用しているケース
送信したメールが迷惑メールとして扱われるケース
キャリアメールは、迷惑メール対策に非常に力を入れています。ユーザーが特に設定しなくても、初期設定の段階ですでに基本的な迷惑メールフィルターが端末を保護しています。
迷惑メールはパソコンを使って一斉に配信されることが多いです。そのため、デフォルト設定のメールフィルターはパソコンからのメールをほぼブロックするか、迷惑メールフォルダに振り分けます。
この状況を避けるためには、自社アドレスからのメールを受信できるように迷惑メールフィルターの設定を変更してもらう必要があります。
キャリアブロックによるケース
キャリアブロックとは、メールを一斉に配信する際、リストにエラーアドレスを多く含んでいるとメールの到達遅延やブロックが行われることをいいます。
キャリアブロックについては、有効・無効を問わず、すべてのアドレスで送信エラーになるケースもあります。
配信リストの中で放置しているエラーアドレスが多くなり過ぎると、メールの不達や到達しても時間が大幅に遅れるといったことが起こるので注意が必要です。
RFC規格に違反しているアドレスを使用しているケース
RFC規格違反のアドレスは、携帯電話間の送受信以外でエラーになることが多いです。
RFC規格違反のアドレスで代表的なものとして、「.(ドット)」を不自然な形で連続して使用している、@マークの直前にドットを入れている、などが挙げられます。
現在、このようなアドレスは登録できませんが、2009年3月までdocomoで登録可能であったため、今も利用している人がいる可能性があります。
そのため、メールが届かない原因がどうしてもわからないときはアドレスがRFC規格に違反していないか確認してみましょう。
キャリアメールにメールが届かない場合の対策
先述のキャリアメールのアドレスにメールが届かないそれぞれの原因についての対策を紹介します。
迷惑メールとして扱われるケースの対策
迷惑メールとして扱われるケースの対策は「迷惑メールフィルター設定の変更」と「受信許可リストへの登録」の2つがあります。
しかし、セキュリティ面を考えると自社メールアドレスを「受信許可リストへの登録」をしてもらうのが良いでしょう。
迷惑メールフィルター設定の変更
キャリアメールのアドレスにメールが届かない場合、メールフィルターの設定を変えて対応する方法があります。
メールフィルターの初期設定は、一括で迷惑メールを管理する設定になっているのが一般的です。
これらの設定は、受信基準を強めれば強めるほどメールの受信判定を厳しくできます。
しかし、あまりに厳しくしてしまうとパソコンからのメールはほぼ受け取れません。かといって、ゆるくし過ぎるのも大きなリスクです。
そこで、キャリアメールに配信を希望するユーザーに対しては、受信判定は「強」のままで、自社メールだけを受信できるように自社アドレスを登録してもらう必要があります。
受信許可リストへの登録
受信許可リストへ配信する自社のメールアドレスやドメインを設定してもらうことで、迷惑メールとして扱われなくなります。
3大キャリアそれぞれの設定方法は下記のとおりとなります。
docomoの設定方法
docomoの場合、「受信リスト設定」から受信したいメールアドレスを登録します。
この設定を行えば、登録したアドレスと後半部分が一致するメールを受信できます。
ただ、登録したアドレスと後半部分が偶然一致する迷惑メールも受信する可能性があるので、ユーザーに忘れず伝えておきましょう。
受信リスト設定・受信するメールアドレスの登録(docomo)
auの設定方法
auの場合、メールアドレスを登録する方法とドメイン(アドレスの@マーク以降)を登録する方法の2種類あります。
メールアドレスを登録した場合は配信先のメールアドレスが完全に一致すれば受信可能となり、ドメインを登録した場合はメールアドレスの@マーク以降が一致すれば受信可能となります。
softbankの設定方法
softbankもau同様、登録したアドレスに完全一致するか、登録したドメインに一致するか、で受信するメールを判定できます。
また、softbankはアドレスの@マークの前の部分を登録し、その部分が一致していれば受信できる、という設定も可能です。
キャリアブロックによるケースの対策
キャリアブロックの対策については、無効なメールアドレスを排除するためにメール配信リストを定期的にメンテナンスする必要があります。
スタッフがリストを逐一チェックする方法もありますが、メール配信システムを利用すれば自動的にエラーアドレスを抽出し、送信不可にできるので便利です。
RFC規格違反のアドレスを使用しているケースの対策
RFC規格違反のアドレスについては、予防策として登録時にWebメールや他のアドレスを使ってもらえないかお願いしてみましょう。
他にアドレスを持っていない場合は、キャリアメールで起こり得るリスクを注意書きに書いておくとトラブルを防げます。
どうしてもキャリアメール宛てに配信することを希望するユーザーに対しては、メールが届かないことがあるとしっかり伝えておきましょう。
まとめ:キャリアメールアドレスにメールを配信する場合は自社のメールアドレスを登録してもらおう
キャリアメールは、そのセキュリティの高さゆえに、デフォルトの設定ではパソコンメールを受信できないケースがほとんどです。
そのため、メルマガに登録してくれるユーザーに対しては、事前に自社のアドレスやドメインを迷惑メールフィルターに登録してくれるようにお願いしておくとよいでしょう。
また、キャリアブロックを回避するためにはエラーアドレスを処理することが必須ですが、配信リストをひとつひとつチェックしていくのは時間も労力もかかります。
しかし、メール配信システムの「エラーアドレス管理機能」を利用すれば、一度エラーとなったアドレスは自動的に配信を停止できます。また、エラーとなった理由もアドレスごとに確認可能です。
める配くんも、このエラーアドレス管理機能を実装しております。
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